女子高生は魔法少女になれない

キュアップ・ラパパ ?

「フィクション」

地球が天使を吸い込んだ。
きみはまるでだめな天使だ。
剥がれたマニキュアはきみの涙になって、海になって、また新しいいのちになった。
空は今日も綺麗なピンク色で、僕はそれが大好きで、きみの頬が染まっていくみたいで。
僕はずっと綺麗なピンク色を見ていた。

きみは泣かない。
僕は何度もきみの前で泣いてしまうのに、きみは僕に涙をみせてくれない。
きみの涙はきっとすごくすごく綺麗で、真っ白で、僕の全部を溶かしてしまうんだろう。
でもきみは泣かない。
ひとしずくたりとも。

好きというきもちを言葉にしてしまったら、絶対などと言ってしまったら、きみは悲しむだろうか。
絶対なんてない。ずっとおなじことなんてない。きみの髪が伸びてゆくように。
でも僕はついそう言ってしまう。
きみの心を引き留めておきたくて、僕のことを覚えていてほしくて、きみが好きで好きで仕方がない僕は、ずっと好きだよ、ずっと愛しているよと何度も口にする。ごめんね、ごめんね、と思いながら手づかみの愛をきみに押し付ける。
きみはきっと命がけの愛なんて望まない。
でも僕はいつだってきみのために、きみだけのためにいのちを洗面台に流そうとする。

神様はおおきなおおきな嘘をついた。
本当のことに飽きてしまっては嘘ばかりついた。
僕はときどき悲しくなった。
本当のことを知りたいだけなのに、きみの好きな夏がいつくるのか知りたいだけなのにどうしてこんなに難しいんだろう。
僕はときどき悲しくなった。
でも悲しくなったことを誰にも言えなかった。
僕には友達がいなかった。

僕はひとりぼっちだった。
僕は人の言葉を理解するのがちょっとだけ苦手だった。
僕は人と同じことで同じように笑うのがほんの少しだけ苦手だった。
僕はさみしかった。たすけてほしかった。
でもきっと神様が言うように僕はきみを愛することができるようになるまでずっとずっとひとりぼっちだ。


僕はきみをまっすぐに愛したい。

きみが電気を消す前に好きだよ、と伝えたい。

僕はきみが好きだ。