たわごと
私は私以外の何者にもなれない。
憧れ、僻み、妬み、そんな感情がごった煮になった午前3時の孤独には誰も抗えない。
私の魂はすり減りながら前へ前へと進もうとする。
愛情はときに凶器になり私を狂気へと追い込む、怖い、怖い、怖い、愛されたい。
まだ感情が生きていられるうちに早く誰かに救われたい。他力本願な人生だって不格好だって愛されていたかった。うまくは行かなかったけれど。
あなたが好きだったもの。私も好きになりたかったよ。好きになりたがっていたよ。でも出来なかった。私は私でしかなかったのだ。
私は何者になれるのだろうか。
私の中にあるどの私が本物なのだろうか。
私の中にあるどの私を選んで殺せば誰かに愛してもらえるのだろうか。
迫る時間、焦燥、呆然と。
アカウントという実態のなさに縋り、一時のコミュニケーションにしがみついてつまらないコンテンツをまるで宗教のように信じきってしまう。
愚かな私。どこにも行けない。
音楽に救われて天国に行ったって5分15秒後には虚無虚空が待っている。
私はいつも傷ついてばかりだ。
他人にナイフを向ける勇気なんてなくて、結局最後は自ら仮想的な死を迎える。
神様、神様、どうか誰も傷つかないように。
私がいちばん好きで、いちばん死を望んだ人がどうかいちばん幸せでいられますように。
ラブソングの歌詞で泣く日々を消して。ひとつひとつの感情を拾って。どうか見逃さないでいて。
安っぽい言葉、それに群がる白黒黄色。
遺影を撮るような気分で自撮りをして、これが私の顔だったっけ、こんな笑い方をするんだっけ、もうわからない。私には私がわからない。
可愛い可愛い自分のこと、本当にわかっていないのは私自身なのではないだろうか。
本質から目を逸らして逃げているのは私自身なのではないだろうか。
口パクで済ませられるような人生、そんなのありかよ、涙を流してだって歌いきらないと意味が無いじゃないか。
気持ち悪い気持ち悪い本質だって私なんだ、私が抱きしめなくて誰が守ってやれるんだ。
メンヘラというカテゴリに私を分類しないでください。私をちゃんと見てください。誰にも守られない私のこと、守らなくっていいからちゃんと見てください。
流星のように消えゆく希望は私に降り注ぐことは無い。誰にでもあるチャンスなんて蹴っていい。唯一無二の輝きでいたいのだ。
毒虫は地を這い私を蝕んでゆくけれど。
ピアノの音は止んでしまったけれど。
雪は降り積もり足場を奪ってゆくけれど。
私は私以外の何者にもなれない。